探そう、まだ見ぬ未来を。

ドローンの未来

日本はまだ、ドローンの本当の可能性に気づいていない

ブルーイノベーション株式会社

日本唯一のドローン・インテグレーターとして

「日本にはドローンに関して熟知している人間や組織が限りなく少ない。そして、リスクも取りたがらない。だからこそ、私たちのようなベンチャーに大きなチャンスが巡ってきたと考えています」。そう語るのはブルーイノベーション株式会社の熊田貴之代表取締役社長CEOだ。

同社は日本唯一のドローン・インテグレーターとして、ドローンの安全飛行管理システムや航空管制システム、飛行支援地図サービスなどの開発を進めている。さらに、2014年にドローンの産業利用を推進するべく設立された、一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の運営事務局としての顔も持つ。まさにドローンに関するエキスパート集団だ。

ドローンの産業利用は各方面で着々と進んでいる。イメージしやすいのはダイナミックな映像を撮影する空撮だが、他にも測量、検査、防犯監視などに利用され、さらにはドローンを次世代物流サービスの要と位置づける企業も登場している。熊田氏自身も大学院生のころに、海岸侵食の調査でドローン(当時は「無人飛行ロボット」と呼ばれていた)を活用。そのときに見出したドローンの無限の可能性が同社の基軸となっている。「遅かれ早かれ、日常生活のなかにドローンはごく自然に溶けこむ存在になるはずだ」と熊田氏は話す。

産業利用の推進と、ネガティブイメージの払拭を目指す

これまで活用することが難しかった空という巨大な空間が資源となる。そのインパクトは計り知れないものがある一方で、ドローンに対して懐疑的な意見があるのも事実だ。

「首相官邸へのドローン墜落事件の影響などもあり、今、日本国内ではドローンに対する見方がややネガティブに偏りつつあります。一方、海外に目を向ければ、今まさに『ドローンバブル』と呼べるような状況になっており、数十億円という単位でベンチャーに投資が行われている。それだけ大きな可能性が期待されているドローンに、今、この瞬間からチャレンジしなければ、日本が世界に置き去りにされてしまう危機感はあります」

ドローンの産業利用を加速させるためには、その有用性を発信すると同時に、ドローンそのものが持つ印象をより良いものにしなくてはならない。欧米では急速にドローンに関する各種法整備が進められている。同社もJUIDAの運営事務局として国や行政機関と連携をとりながら、法規制や安全管理についてとりまとめを進めているという。従業員数わずか17名(2015年12月時点)の組織が、日本におけるドローンビジネスの未来を左右すると言っても過言ではない。

成熟産業に加わるか、成長産業を創るか

ブルーイノベーションが目指すのは、ドローンビジネスのプラットフォームを構築することだ。非常に大きなミッションに思えるが、熊田氏は不安よりも期待が大きいという。

「誰も手をつけたことがない分野ですから、いい意味で早い者勝ち。社会に対して大きな影響力を持つであろう分野のプラットフォームをゼロから構築できるチャンスなんて、滅多にありません。私たちの判断が国を動かすこともある。失敗することもあるでしょうが、そこはベンチャーらしく、徹底的に攻めていきたいと考えています」

確かな手応えも感じている。JUIDAに加盟する企業や団体の数はわずか1年で約200まで増え、民間企業や教育機関、行政団体からの問い合わせも絶えない状況が続く。ドローン操縦のエキスパートを育成するパイロットライセンスの発行、IoTや自律化による効率的なドローン運用システム構築、さまざまな企業とのコラボレーションによる新たなビジネスモデルの創出など、その可能性も多岐にわたる。

「既に成熟している産業に加わるか、新たな成長産業を自ら創るか。産業そのものをゼロから創り上げていくという醍醐味が当社にはあります。挑戦しなければならないことは、まだまだ山ほどあります。ドローンはもっと面白くなりますよ」。そう語る熊田氏の目には、強い自信がみなぎっていた。

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